家族葬を選ぶ際の注意事項
2017.06.22

棺桶日本では今や「核家族」が主流になってきました。それに加えて「無縁社会」と呼ばれるように血縁や地縁に頼らない、頼れない人も多くなっています。また高齢化社会になるにつれ、仕事をリタイアしてから亡くなるまでが長くなる方が多くなっており、最近家族葬を選択する方が増えています。首都圏だけに限れば、その数は葬儀全体の60%に上ると言われています。すでにご紹介したとおり、「家族葬」とは、家族や親族などだけで、ごく少人数で行う葬儀です。
現代日本のような長寿社会や都会の無縁社会では、訃報を伝えるべき相手が少なくなり、自然と身内だけに会葬者を限った小規模な葬儀を行うようになるケースが増えています。さらに最近では故人や遺族の要望で、生前会社の創業者であった、もしくは芸能関連の職についていたいわゆる「著名人」の葬儀でも、家族葬が選択されることがあります。
かつて葬儀とは、血縁関係だけでなく地縁や職縁関係者が一堂に会する告別儀礼でした。筆者も祖父の葬儀でそれを経験したことがあります。母方の祖父の葬儀のことです。病院で亡くなったのですが、いつの間に手配されていたのか、村内放送で弔事を大々的に告知され、驚く間もなく近隣の方々が集まり、通夜から葬儀から会食の準備まであっという間に整えてくださいました。そして葬儀の席にはそれまで一度も会ったことのない親戚が大勢弔問に訪れ、祖父との想い出を語っていかれました。
祖父が平均寿命をはるかに超える大往生を遂げたことも関係するのでしょうが、それはまるでお祭りのような光景であったと、いまでも思います。家族葬のような小規模の葬儀では、そんな事はありません。そして、家族や親族のみで行う葬儀を選択した場合、後日面倒なことが起こる可能性もあります。異論はもちろんあるでしょうし、故人の遺志は尊重されるべきですが、葬儀とは故人に最後の別れを告げ、遺されたものがなにがしかの慰めを得るための儀式でもあります。
そして家族であっても、友人知己縁者すべてを把握できるわけではありません。家族や自分達が知っている縁者のみに会葬者を絞るということは、他の方のお別れの機会を奪ってしまう恐れもあります。日本では、葬儀が終われば時おかずに火葬しますよね。つまり通夜や葬儀、告別式に参加できなければ、故人の死に目(もしくは死に顔)に会えないと言う事です。これは人によっては禍根を残すこともありますので、家族葬を選ぶ際にはそれを念頭に置いてください。

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